日本初、旧石器時代の貝器出土

沖縄県立博物館.美術館(那覇市)は2014年2月15日、同県南城市のサキタリ洞遺跡で約2万年前の地層から国内初となる旧石器時代の貝器(貝の製品)の破片と人骨が出土したと発表した。見つかった貝器は道具や装身具。石器が出土しない沖縄では日本本土と異なり、貝を道具に利用していたことが判明した。遺物は洞窟内の調査区(約8平方メートル)で2012〜13年に確認。出土した木炭の放射性炭素年代から1万9000〜1万6000年前(実年代2万3000〜2万年前)の地層と分かった。これまでの国内最古の貝器は湯倉洞窟遺跡(長野県)など約1万2000〜1万年前の物。出土した貝の破片は39点。遺跡の洞窟は海岸から離れており、全て人為的に持ち込まれたとみられる。うち道具と判明したのは二枚貝のマルスダレガイ科20点、クジャクガイ3点の計23点で、いずれも2〜4センチ程度。

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