iPS細胞応用の薬 初の治験

iPS細胞(人工多能性幹細胞)を活用した研究で見つかった難病治療薬の初の治験が2017年10月5日、京都大病院(京都市左京区)で本格的に始まった。対象疾患は筋肉や腱などの組織に骨ができる難病の「進行性骨化性線維異形成症」(FOP)で、患者の男性(19)=兵庫県明石市=が参加して診察を受けた。治験を始めたのは京都大iPS細胞研究所の戸口田淳也教授らのチーム。これまで、患者から提供を受けた細胞でiPS細胞を作製。培養皿の中でFOPの病態を再現し、骨の形成を抑える物質を調べた結果、既存薬で免疫抑制剤の「ラパマイシン」が、進行抑制の効果が最も高いと分かった。

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