日本美術品最高額落札

鎌倉時代の仏師、運慶の作品とみられる木造大日如来像が2008年3月18日、ニューヨークの競売商クリスティーズで競売に掛けられ、客からの依頼で落札を代行した三越が1280万ドル(約12億7000万円、手数料除く)で落札した。クリスティーズによると、日本の美術品としては過去最高、仏像としても世界最高の金額。落札された仏像はヒノキ製で、高さ66.1センチ。割矧造(わりはぎづくり)と呼ばれる手法で制作されており、表面は金で彩色されている。作風などから運慶が鎌倉初期の1190年代に手掛けた作品とみられる。現在の所有者が2000年に北関東の古美術商から入手したとされ、03年に東京国立博物館の調査で運慶作の可能性が高いと判断されたが、確認から日が浅いこともあり指定文化財の指定を受けていなかった。

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