日本初の絵皿に描かれたハレーすい星

明石市立天文科学館は2001年10月3日、19世紀に地球に接近したハレーすい星を描いたとみられる約170年前の九谷焼の絵皿を発見した、と発表した。所有者は神戸市西区の男性(72)。絵皿は九谷焼の流れをくむ正院焼、直径39センチで、裏面に2カ所、すい星らしい絵が描かれている。1830年代(天保年間)ごろの製作とみられるが、1865年にはハレーすい星が地球に接近、地元の加賀藩による観測記録も残っている。当時のヨーロッパの天文学者が描いたすい星のスケッチが、絵皿の図柄と合致することから、ハレーすい星を描いた可能性が高い。ハレーすい星の記録は多く残っているが、すい星がデザインされた陶器は世界的にも珍しい。絵皿に描かれたものは日本初という。

1