日本初の「氷河」

日本雪氷学会(東京都)は、2012年4月1日、立山カルデラ砂防博物館(富山県立山町)が北アルプスの立山連峰で見つけた氷体を、日本初の「氷河」と確定した。立山連峰は冬の降雪量が圧倒的に多く夏の気温も低いため、氷河形成の条件が整っているとされていた。同博物館は09年から調査を開始、GPSで測定し氷体の移動距離を測った結果、剱岳(標高2999メートル)周辺の三ノ窓雪渓や小窓雪渓、雄山(同3003メートル)周辺の御前沢雪渓で32〜7センチの動きを確認した。データは雪氷学会が検証し、氷河と確定した。氷河は、重力で長期にわたり連続して流動する雪氷体のことをいい、雪氷学会が国内唯一の認定機関となっている。

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