日本初、メスを使わない手術を実施

大阪大学医学部付属病院は2008年8月14日、口や肛門、膣など体の開口部から内視鏡を入れて体の表面の傷を少なくする新しい手術法を実施し、患者の腫瘍(しゅよう)の摘出に成功したと発表した。阪大によると、患者の負担が少なく術後の回復が早いのがメリットで、治療での実施は国内初。新しい手術法は「NOTES」(開口部からの経管的腹腔鏡手術)と呼ばれ、2004年にアメリカで報告された。口や肛門などの開口部から胃や大腸、ぼうこうなどの管腔臓器を通じて体内に入り、腫瘍などを切り取るため、体の表面に傷跡を作らずに手術ができる。今回の手術は13日に実施。胃粘膜に腫瘍がある女性患者の膣壁に約1センチ程度の穴を開けて内視鏡を体内に挿入。胃下部の約3センチの腫瘍を切除した。

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