凍結保存の未受精卵、体外受精で国内初出産

凍結保存した未受精の卵子で体外受精を行い、出産に至っていたことが2003年9月22日、明らかになった。特殊な凍結液を使う「ガラス化法」と呼ばれる方法で、国内で開発され、細胞内に特殊な凍結液を満たして水分を除き、卵子を急速に凍らせる。従来の方法に比べ卵子の生存率が格段に高い。この手法での出産の報告は国内で初めて。実施したのは、長野県下諏訪町の産婦人科病院、諏訪マタニティークリニック(根津八紘院長)。出産したのは、30歳代の既婚女性。40歳代の無精子症の夫の精巣から精子を採取、同時に妻の卵巣から卵子を採り、体外受精を行うこととしたが、精子が採取できなかったため、卵子を凍結保存。約1年後、精子が採取でき、卵子を解凍して体外受精を行い男児が生まれた。

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