直接測定による日本最古の人骨発見

沖縄県・石垣島(石垣市)の洞穴から、旧石器時代の約2万年前の人骨が見つかったと、同県が2010年2月4日発表した。20代から30代前半の男性頭骨の破片で、年代を直接測定できた人骨では国内最古。測定データの解釈によっては、約2万4000年前の可能性もある。日本人の起源を探る上で重要な手掛かりになると期待される。琉球大や東京大、愛知教育大、京都大などとの共同研究。発見場所は、建設中の新石垣空港の敷地内にある「白保竿根田原洞穴」。動物の骨などとともに人骨片が9点見つかり、このうち6点からコラーゲンを抽出。放射性炭素(C14)に基づく年代測定を行った結果、頭骨の頭頂部右側の破片が約2万年前、成人(性別不明)の右足第2(人さし)指の骨が約1万8000年前、成人男性の右脚骨の破片が約1万5000年前と推定された。年代の直接測定で、これまで国内最古だったのは、1960年代に静岡県浜北市(現浜松市)で見つかった約1万4000年前の「浜北人」の骨。

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