人工クモ糸繊維の量産化に初成功

バイオベンチャー企業のスパイバー(山形県鶴岡市)は2013年5月24日、人工合成したクモ糸繊維を量産できる技術開発に成功し、世界で初めて産業化が可能になったと発表した。新素材は「QMONOS(くものす)」と命名、自動車車体などへの利用を想定している。クモ糸は、鋼鉄より4倍ほど強く、ナイロンより柔軟な「夢の繊維」だが、クモは縄張り争いや共食いが激しく、蚕のように人工飼育できないため工業化は困難とされてきた。同社は、単純な微生物にもクモ糸のたんぱく質が作れるよう合成した遺伝子をバクテリアに組み込んで培養し、たんぱく質を生成。紡績技術も確立し、合成クモ糸の量産を可能にした。

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