親知らずの歯から初めて新万能細胞

未熟な親知らずの歯の細胞から、増殖能力が高く、さまざまな細胞に変わる新万能細胞「人工多能性幹(iPS)細胞」を初めて作ったと、産業技術総合研究所セルエンジニアリング研究部門(兵庫県尼崎市)の大串始主幹研究員が2008年8月21日、東京大で開かれたシンポジウムで発表した。iPS細胞を将来、再生医療に応用する場合、移植に伴う免疫拒絶反応をできるだけ抑えるため、さまざまな白血球の型(HLA)をそろえたバンクを作っておくことが望ましが、歯科で抜いて捨てられる親知らずを活用できれば、バンクを構築しやすくなるという。 

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