新幹線初の重大インシデント

博多発東京行きのぞみ34号が2017年12月11日に走行中、車両から異臭や異常音がして東海道新幹線名古屋駅で運休となったトラブルがあり、車両を所有するJR西日本は12日、車体と車軸を固定する鋼製の台車枠に亀裂が、台車に油漏れが見つかったと発表した。運輸安全委員会は同日、事故につながる恐れがあったとして2001年に前身の航空・鉄道事故調査委員会ができて以降、新幹線で初の重大インシデントと認定し、鉄道事故調査官を名古屋駅に派遣した。問題の列車は亀裂が拡大する恐れがあるとして、名古屋駅のホームに停車中。今後、JR西などが車両を移して詳しい原因を調べる。JR西によると、亀裂が見つかったのは先頭から4両目に当たる13号車で、国土交通省は台車枠が破損すると車軸を固定できず、脱線につながる恐れがあるとしている。この他に台車部分では、モーターの駆動を車輪に伝えるための管が黒く変色しており、歯車箱(ギアボックス)付近で油が漏れているのも確認された。

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