青函トンネルで初、車両トラブルで乗客避難

2015年4月3日午後5時15分頃、北海道と本州を結ぶ青函トンネル(長さ53.85キロメートル)内で、走行中の函館発新青森行き特急「スーパー白鳥34号」(6両編成)の車両の床下から、白煙が出ているのを車掌が見つけ、非常ブレーキをかけて列車を緊急停車させた。列車には乗客124人、乗員5人の計129人が乗っていた。緊急停止したのは、青森県外ヶ浜町の旧竜飛海底駅から南に1キロほどのトンネル内。先頭車両から2両目の5号車で異臭がすることに車掌が気づき、床下のモーター付近から火花や煙が上がっているのを確認した。連絡を受けた運転士が、車両の外に出て、消火器で消し止めた。乗客は最後尾の1号車に全員移動し、午後5時50分頃から列車から降り、トンネル内を歩いて地下にある旧竜飛海底駅まで避難し、ケーブルカーなどで地上に移動した。数人が体調不良を訴え、青森地域広域事務組合消防本部によると、70代の女性が救急搬送された。JR北海道によると、乗客の避難を伴うトラブルは、青函トンネルが1988年に開業して以来初めて。

1