初の水蒸気によるごみ処理システム

財団法人「関西文化学術研究都市推進機構」(京都府精華町)は2010年3月17日、ごみを高温の水蒸気で分解することでCO2排出量を通常の20分の1程度に抑える処理システムの実証実験に成功したと発表した。発生する可燃ガスも発電に利用し、ごみ収集の電気自動車に供給できる。機構によると、水蒸気によるごみ処理システムは世界初で、実用化にもめどがついたという。システムでは、ごみに無酸素状態で800度の水蒸気を吹き付け、可燃ガスと炭化物に分解する。実験では、精華町の45世帯に協力してもらい、生ごみなどの可燃ごみ45キロを利用。30立方メートルの可燃ガスと4.5キロの炭化物に分解された。ガスからは9キロワットの電力が得られ、太陽光電力と合わせて計10.5キロワット(走行距離約30キロ分)をごみ収集車に供給した。炭化物は土壌改良材や吸湿剤などに利用される。

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