初の感染例、人工授精で妻がHIV感染

西日本の大学病院の医師が、エイズウイルス(HIV)に感染した夫の精子を、妻の子宮内に入れる人工授精を行った結果、妻が2次感染していたことが、エイズ治療例の多い荻窪病院(東京都杉並区)の花房秀次血液科部長らの調べでわかった。こうした感染例は初めてで、2002年11月28日から名古屋市で開かれる日本エイズ学会で発表される。HIVを除去する技術は改良が進み、現在ではほぼ100%除去する手法が開発されているが、この医師は最新の手法を不十分な形でまねていた。また今回の治療は学内の倫理委員会にも諮っておらず、2次感染の事実を知った病院から処分を受けたという。

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