歯のまるごと再生に成功

歯のもとになる組織(歯胚)から、神経や血管を含め歯をまるごと再生させることに、東京理科大と大阪大のチームが世界で初めて成功した。2007年2月18日付の米科学誌「ネイチャーメソッズ」(電子版)に発表した。マウス実験での成功率は80%と高く、将来的に入れ歯やインプラント(人工歯根)に代わる方法として期待される。さらに、開発した技術は他の臓器や器官の再生医療にも応用できる。研究チームはすべての臓器や器官は、上皮細胞と間葉細胞と呼ばれる2種類の細胞が反応しあって形成される点に注目。歯をモデルに両細胞を使って、器官の基になる「器官原基」を生体外で組み上げる技術開発を進めた。一方、マウスの毛でも同様の方法で培養し、毛の再生にも成功した。

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