最小の温度計

炭素原子を筒状に組み合わせた「カーボンナノチューブ」を使い、太さが髪の毛の1000分の1ほどという極小の温度計を物質.材料研究機構(茨城県つくば市)が開発した。この温度計は、直径約85ナノメートル(100万分の85ミリ)、長さ数マイクロメートル(1000分の数ミリ)で、カーボンナノチューブにガリウムという液体の金属を詰めてつくり出した。基本構造は、ガラス管と水銀などで作る一般的な温度計と同じで、中のガリウムが伸び縮みして温度を示す。従来の温度計では測れなかった人体の毛細血管の温度測定や、集積回路の温度検知などへの応用が期待されている。(2002年12月4日)

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