国内初、1人のドナーからの生体肝腎同時移植

国立成育医療センター(東京都世田谷区)は2007年5月19日、重い肝腎不全の4歳女児に対し、30代の父親がドナー(臓器提供者)となり、肝臓と腎臓の同時移植を行ったと発表した。1人のドナーからの生体肝腎同時移植は世界で3例しかなく、国内では初めて。同センターによると、女児は先天性の肝臓と腎臓の難病で、生後9カ月までに両方の腎臓を摘出し、腹膜透析を受けていた。肝臓の疾患に起因する敗血症を繰り返しており、どちらかの臓器だけの移植では感染症などの危険性が高い状態だった。他に医学的に適したドナーがおらず、同センターの倫理委員会、移植適応評価委員会を経て、1人のドナーからの同時移植を決定。18日、父親から肝臓の一部と片方の腎臓を摘出し、移植した。

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