国内初、原始鳥類の全身骨格化石発見

福井県立恐竜博物館(同県勝山市)は2015年1月5日、同市北谷町地区の約1億2000万年前(白亜紀前期)の地層から原始的な鳥類の化石が、骨格のほぼ全身が保存された状態で国内で初めて発見されたと発表した。白亜紀前期の鳥類化石は今まで中国やスペインで発見されていたが、いずれも2次元的につぶされた板状のものだった。今回の化石は立体的で保存状態も良く、白亜紀前期の鳥類の生態に関する詳細な研究に役立つと期待されている。化石は2013年8月、同市北谷町地区で発掘後、クリーニングを行った結果、鳥類一個体分の化石であることが判明。全身の5割以上が立体的に保存されていた。同地区では、これまで鳥類の足跡や卵殻の化石が発見されていたが、今回の発見により、同地区に白亜紀前期に鳥類が生息していたことがより確実となった。

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