公判途中で初めて裁判員裁判から除外

特定危険指定暴力団「工藤会」(北九州市)系組幹部が殺人未遂罪に問われた福岡地裁小倉支部の裁判員裁判を巡り、組幹部の知人の男2人が裁判員に声をかけたとして裁判員法違反で起訴された事件を受け、同支部(柴田寿宏裁判長)は2016年7月13日、組幹部の公判を裁判員裁判の対象から除外する決定を出した。裁判員裁判からの除外決定は過去に6件あるが、公判途中で除外するのは全国で初めて。公判では、組幹部の被告(41)が知人男性を日本刀で殺害しようとした殺人未遂罪を審理しており、5月12日に結審して裁判員による評議と判決言い渡しを残すだけになっていた。しかし、元工藤会系組員ら組幹部の知人の男2人が5月10日、初公判のあった同支部前の路上で裁判員2人に「同級生だから、よろしくね」「あんたらの顔は覚えとるけんね」などと声をかけていたことが発覚。判決期日が延期され、裁判員4人と補充裁判員1人が辞任していた。

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