営業路線で初となる超電導送電

JR系の鉄道総合技術研究所(東京都国分寺市)と伊豆箱根鉄道(静岡県三島市)は2024年3月13日、電気を無駄なく電車に送る「超電導送電システム」を同鉄道の一部区間で稼働させたと発表した。営業路線への導入は世界で初めて。送電ロスが生じず電力消費を抑えられる。同鉄道の駿豆線(路線距離19.8キロメートル)の大仁駅(静岡県伊豆の国市)そばに鉄道総研が開発した長さ約100メートルの超電導送電ケーブルと冷凍機、ポンプなどを設置し、13日の始発から新システムによる送電を開始した。ケーブルの素材に、冷却すると電気抵抗がゼロになる超電導材料を使う。送電中の電気が熱に変わらず送電ロスが生じない。新システムによる送電は22日まで続ける。その後一旦停止して点検しシステムの状況を確認しながら常時稼働を目指す。

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