過去最高の職務発明対価額

ノーベル賞級の発明とされる青色発光ダイオード(LED)を開発した米カリフォルニア大サンタバーバラ校の中村修二教授(49)が、かつての勤務先で、青色LEDの特許権を所有する日亜化学工業(徳島県阿南市)に対し、発明に見合った対価の一部として200億円の支払いなどを求めた訴訟の判決が2004年1月30日、東京地裁であった。三村量一裁判長は「充実した研究部門を備えた大企業と異なり、小企業の貧弱な研究環境の下、個人的能力と独創的な発想で世界的発明を成し遂げた、職務発明としては稀有な事例」と述べ、「発明の対価」を少なくとも604億円と認定した上で、請求通り200億円の支払いを命じた。職務発明を巡る訴訟の判決で認定された発明の対価額や、支払い命令額としてともに過去最高。

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