ペイオフ初発動

中小企業向け融資専門の日本振興銀行(東京都千代田区)は2010年9月10日、同年6月末時点で1870億円の債務超過に陥り、事業継続が困難になったとして、金融庁に預金保険法に基づく破綻処理を申請した。同時に東京地裁に民事再生法の適用も申請。これを受け、政府は預金の払戻保証額を元本1千万円とその利息までに制限する「ぺイオフ」を昭和46年の預金保険制度の創設以来、初めて発動した。金融庁によると振興銀の8月末時点の預金残高は5859億円、預金者数は約11万3千人。うち1千万円超の預金者は3%強の3560人で、計約100億円分がカットの対象となる。

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