においを感知するロボット開発

東京大学生産技術研究所などの研究チームは2010年8月23日、におい物質を感知する細胞をセンサーとして搭載したロボットの開発に世界で初めて成功したと発表した。従来の嗅覚センサーでは生物細胞を使った例はなく、感度の悪さや目的のにおい以外にも反応するなどの問題があった。研究チームは、昆虫がにおいを感知する原理に注目。昆虫の細胞は、においの刺激に対し電気信号を発生させるため、信号の計測によって、におい物質の感知を試みた。研究チームは、ガの触覚にある性フェロモン受容体のDNAをカエルの卵細胞内に発生させることに成功した。この卵細胞を電極につなぎ、ロボットに搭載。鼻の上の穴にガの性フェロモンなど4種類の液体状のにおい物質を入れると、ロボットは目的のにおい物質を入れた時だけ首を動かし反応を示した。 

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